ビタミンCのサプリメントを摂るとき、結石になるという情報が気になったので調べました
もくじ
結石の種類
1.リン酸カルシウム結石→ビタミンCにより酸性化された尿中で容易に溶ける
2.シュウ酸カルシウム結石→酸性尿中では溶けない
3.リン酸アンモニウムマグネシウム(スツルバイト)結石→ビタミンCによって酸性化された尿中で溶ける
4.尿酸結石→プリン体(アデニン、キサンチン、テオブロミン[チョコレートの一成分]および尿酸の化学塩基)の代謝異常や、痛風などの病気で形成
シュウ酸カルシウム結石について
・酸性尿中で溶けない
・ビタミンCは、シュウ酸塩を増やすが、カルシウムとシュウ酸塩の結合を阻止する
・シュウ酸塩は、ホウレンソウ、茶とコーヒーなど食品の摂取から生じる
・腎臓結石のリスク要因→高血圧既往、肥満、慢性脱水症、質の悪い食事、食事での低マグネシウム摂取など
・ビタミンC摂取の有無にかかわらず、酸性尿中で形成されることがある
・十分な量のビタミンB群とマグネシウムを摂れば予防可能
(一般的なビタミンB群のサプリメントを1日2回+マグネシウムを約400 mg摂れば、普通は十分)
マグネシウムについて
腎臓結石とマグネシウム欠乏については、砂糖・アルコール・シュウ酸塩・コーヒーを多く摂る食事など、原因として挙げられるものは共通している。マグネシウムは、腎臓結石の形成を予防する上で重要な役割を担う。[14] マグネシウムは、血液および軟部組織からカルシウムを引き出して骨に戻すカルシトニンの産生を促進することにより、一部の種類の関節炎と腎臓結石を防ぐ。また、副甲状腺ホルモンを抑制することにより、副甲状腺ホルモンによる骨の破壊を防ぐ。マグネシウムは、ビタミンDをその活性型に変換することから、カルシウムの吸収に役立つこともある。新しい骨の形成に必要な酵素を活性化するためにはマグネシウムが必要である。また、マグネシウムは、能動カルシウム輸送を制御する。こうした要因はすべて、カルシウムを、腎臓結石の中ではなく、必要とされる場所に置くのに役立つ。
たくさんあるマグネシウムの仕事の一つは、カルシウムを溶けた状態に保つことにより、結晶状に凝固するのを防ぐことである。脱水症になった場合でも、十分なマグネシウムがあれば、カルシウムは溶けたままとなる。マグネシウムは、腎臓結石の極めて重要な治療法となる。カルシウムの溶解を助けるのに十分なマグネシウムが体内にないと、様々な形態の石灰化に至ることになる。これは、結石、筋けいれん、結合組織炎、線維筋痛、アテローム性動脈硬化(動脈の石灰化の場合)につながる。Dr. George Bunceは、腎臓結石とマグネシウム欠乏との関係を臨床的に実証している。1964年という早い時点で、Bunceは、頻繁な結石形成歴がある患者に1日420 mgの酸化マグネシウムを投与したことによる効果を報告している。[14,15] 吸収が悪い酸化マグネシウムが作用する場合、もっと吸収の良い他形態のマグネシウムは、それ以上の作用をもたらす。
シュウ酸カルシウム結石は、マグネシウムが多く含まれている食品(ソバ、青野菜、豆類、ナッツ類)もしくはマグネシウムのサプリメントによって十分な量のマグネシウムを摂れば、効果的に予防できる可能性がある。最低でも、米国での一日あたりの推奨摂取量(US RDA)である300~400 mg/日のマグネシウムをサプリメントで摂ること(マグネシウムとカルシウムが1:1という理想的なバランスを維持するためには、もっと多い量が望ましい場合がある)。瀉(しゃ)下作用を防ぐため、クエン酸マグネシウム、マグネシウムキレート、リンゴ酸マグネシウム、塩化マグネシウムなど、容易に吸収されるサプリメントを摂ること。上記の酸化マグネシウムは、安価であり広く入手可能であるが、わずか5%しか吸収されないため、大抵は下剤として作用する。[14] マグネシア乳(水酸化マグネシウム)にはもっと下剤作用があり、補給には適さない。クエン酸マグネシウム(Magnesium Citrate) を選ぶのが良く、これは、どこでも安価に購入でき、吸収も良い。
腎臓結石のリスクを減らすポイント
・水分をたくさん摂る(クエン酸の含まれるオレンジジュース、ニンジンニュースなど)
・尿のpHを酸性にする(ビタミンCを摂る)
・ほうれん草、コーヒー、濃いお茶をたくさん飲まない(シュウ酸摂取を避ける)
・体重を減らす
・マグネシウムを摂る
・ビタミンB1.B6を摂る
・痛風の場合はお肉をやめる、糖質の摂取を減らして尿酸値を下げる
・腎臓結石は、砂糖の高量摂取との関連があるので、添加された砂糖をほとんど(または全く)食べないようにする