Tweet:過剰適応タイプのASDの存在

気になった記事とその反応

上記の記事に対する反応です。
精神科・神経科の医師が、当事者の意見を肯定する形で意見を述べられています。

いい加減この辺で誰かがハッキリ言わないとだめだと思うのでいいますが、この当事者のかたが指摘してくださっている通りなのです。残念ながら元記事は誤解を招く内容といわざるをえません。「人からどう見られるか」気にしすぎる過剰適応タイプのASDがあることは常識です。

https://twitter.com/myoujinshita/status/1633406134014070784

とくに女性の患者や知的に高い患者では多いので、このことを知らないとASDを正しく診断することはできないのです。また、強迫性障害や社交不安障害はASDとよく合併するので、排他的な鑑別診断の対象ではありません。

https://twitter.com/myoujinshita/status/1633410281996169216

このような間違いが起こる背景には、自閉スペクトラム症をいわゆる「心の理論」で説明することが流行した時期があったために、自閉症の疾患概念を対人・社会性の障害中心に捉えるようなおかしな癖が一部の研究者についてしまったという経緯があります。

https://twitter.com/myoujinshita/status/1633414559557115904

しかし、その後の認知神経心理学や計算論的精神医学の発展の中で、自閉スペクトラム症の社会的な能力の障害は、神経学的な障害の結果として社会的な場面の中で生成していることが明らかになってきています。

https://twitter.com/myoujinshita/status/1633414971286773760

これは普通にあたらしい英語文献を追っていれば誰でもわかることなので、この流れをフォローできずに未だに「心の理論」の路線でASDを考えている専門家はアップデートの努力を怠っていると批判されても仕方がありません。

https://twitter.com/myoujinshita/status/1633415950329589761

感想

元の記事については、神経発達症の基礎知識のない人の「誤解を解く」チカラがあると感じます。

いち当事者として「そんなことはないかも?」と思ったところが、補完されていてよかったです。